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屋上 青ざめた空と
放課後のうだる喧騒 なびくスカート
跨いだ金網 後ろ手に
深く息を吸って ぎゅっと目を閉じた
どんな場所が待ってるかな
たった半歩先で
大人になる前に 羽根を失くす前に
空の飛び方を忘れてしまう前に
過ぎる時間の中で 移ろわずいられるなら
飛べるだろう 飛べるだろう
♪
はぐれた雲の一房は
やがて雨粒になって落ちるだけ
涙に似た一滴
そうやって消えていくなら悪くないな
なんとなくで続くなら
なんとなくで終わるだけ
"太陽が眩しかったから"
たったそれだけさ
夢から覚めないように 魔法が解けないように
鏡の国がくすんで消えぬように
鈍色の景色に 花束を飾るように
飛べるだろう 飛べるだろう
♪
今日は記念日
ただ 何でもない日
二つ目の誕生日
お祝いをするの
♪
大人になる前に 羽根を失くす前に
空の飛び方を忘れてしまう前に
過ぎる時間の中で 移ろわずいられるなら
飛べるだろう 飛べるだろう
♪
鈍色の景色に 花束を飾るように
飛べるだろう 飛べるだろう
♪
するり 指をほどいたとき
生温い風が吹いて 夏の匂いがした